ランナー膝になる人は内側広筋が弱い!?

パフォーマンスアップ整体

膝痛の方に関しては、大腿四頭筋(内側広筋)のトレーニングが良いとよく言われています。
リハビリ現場でも実際に行っていることです。

ですがそれが本当に良いものなのか、”その背景”はイマイチ不明でした。

結果としてトレーニングをすることで良い状況になることが多く、辻褄合わせの理論でもあったのです。

構造的に膝関節に付く大きな筋肉といえば、大腿四頭筋やハムストリングスが代表的です。
特に膝を支えるという意味では、物理的に考えても大腿四頭筋の力を特に使います。
こうした理由でいわゆる大腿四頭筋のトレーニングをすることで、膝痛の改善が見込まれるとされてきました。

そこで、その不明瞭の部分を追求した研究が発表されていたので、その研究を紹介いたします。

膝を支える筋肉とは…

膝というのは、大腿骨と脛骨を合わせた関節になります。
ここは意外と重要です。というのも膝という構造だけでみてはいけないということです。

そこで注目なのが膝を”支える”筋肉。

支えるというワードを聞いてどのようなイメージをしますか?

  • ぐらつかない
  • 補強する
  • 踏ん張る

どれも当てはまります。

あえて支える筋肉と表現しましたが、膝を動かす筋肉と同じです。

動作を言葉で表現すると、どうしても一つの動作しかできません。
そして複数の動作を一つの言葉で表現しようとすると、細かいところが伝わらなくなってしまいます。

なので、支える筋肉というのは動かす筋肉と別の筋肉だと思ってしまう可能性があります。

なので、これから伝えたい『内側広筋』という筋肉は”支えることがメインの筋肉”だということをまず、ご理解いただきたいです。

内側広筋ってなに??

タイトルにもあった内側広筋。

先ほどもお伝えしたように、支えることがメインの筋肉になります。

そこでこちらの正面から見た解剖の絵をご覧ください。

絵をご覧いただくとわかるように、前ももの筋肉です。

大腿四頭筋という4つからなる筋肉の一つに内側広筋があります。

これはあくまでイメージです。しっかり覚えなくてもいいです。

この内側広筋は膝を伸ばしたところから、少し曲げた膝の角度で一番働いてくれる筋肉になります。

その角度の瞬間を内側広筋で支えられないと、その周囲の筋肉でなんとか支えるような形になります。

それが腸脛靱帯炎やランナー膝などのいわゆる膝痛になっていきます。

研究論文紹介

冒頭にもお伝えしましたが、

膝痛の方は大腿四頭筋(内側広筋)のトレーニングが良いとよく言われていますが本当に良いものなのか、”その背景”はイマイチ不明でした。

これはこのように置き換えることができます。

「内側広筋が弱いと膝へのストレスが強くなる。」
という裏付けとなる研究がありませんでした。

これを研究した論文がありましたので、ご紹介します。

シミュレーション研究により内側広筋の筋力と膝蓋大腿関節ストレスの関係性が明らかに!

内側広筋の筋力と膝蓋大腿関節ストレスの関係性を検証しました。内側広筋の筋力低下を惹起させた条件では,膝蓋大腿関節ストレスが高まることが明らかになりました。
どの膝関節屈曲およびモーメントの条件においても、内側広筋筋力低下条件で常に膝蓋大腿関節ストレスが増加していた。

原論文情報:Takabayashi T, Edama M, Inai T, Kubo M. Effect of change in patellofemoral joint contact area by the decrease in vastus medialis muscle activation on joint stress. Acta of Bioengineering and Biomechanics. 2023.8 [accepted].

このことから”やっぱり”内側広筋の筋力が大切だということがわかったということです。

ただ内側広筋を鍛えたらいい!というわけではありません

先ほどの研究からも「内側広筋を鍛えたら、膝痛のリスクが減る」ことがわかりました。

そこで単純に内側広筋を鍛える行為をします。

リハビリ業界でも内側広筋を鍛える方法として”クワドセッティング”というトレーニング方法をよく指導しています。

これは主に内側広筋だけを収縮させようとするトレーニングです。

ただし、クワドセッティングをして内側広筋に強く収縮を入れることが実は難しいです。

さらにいうと、筋力低下している内側広筋に収縮を入れることはさらに難しいです。

なので内側広筋により強い収縮をさせるためには、内側広筋だけを働かせるような運動ではいけないのです。

内側広筋が強く収縮するための条件が揃っていないと、他の筋肉が強く収縮して内側広筋にはあまり収縮していないという状況になってしまうのです。

ここで聞こえてくる「目的がすり替わってる…」という声。

それがどういうことがというと「内側広筋の筋力が低下したことでストレスが高まっているのだから、内側広筋に収縮を入れないと!」なんて聞こえてくるのです。
(反論が聞こえてくるのです。)

多くのセラピストは内側広筋だけを収縮させたがっているのです。

だから「他の筋肉にも収縮を加えたら、内側広筋がしっかりと収縮できているのかがわからないじゃないか。」なんて言われることも。

しかし、先ほどもお伝えしたように、内側広筋だけに収縮を入れることは難しいです。
むしろ筋力があって、センスのある人にしかできない芸当だとも私は思います。

だからこそ内側広筋のみならず、他の大腿四頭筋も収縮を入れつつ内側広筋の収縮力を高めることをしていかないといけないのです。

これをしているからこそ、冒頭の「膝痛の方に関しては、大腿四頭筋(内側広筋)のトレーニングが良いとよく言われています。」という現実になっているのです。

これらを意識して膝痛にならないようランニングをしてみてください!

そしてランニングを通して、心身ともに健康的な生活を送っていただきたいです。

私はそのような手助けをするトレーナーをしています。


私は佐藤義了(さとうよしのり)と申します。
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