現代ではマラソンブームが到来して、ランニングをする人が増えてきました。
すると、まず必要な道具としてランニングシューズが思い浮かぶと思います。
そこで買いに行くと、現在ではジョギング目的でもやや厚底シューズを勧められることが多いのではないでしょうか。
それの多くの理由が「衝撃吸収」だと思われます。
そのほかにも理由はあると思いますが、どんな時でもこのワードを耳にしたことがあるでしょう。
そこで、よく使われがちな『厚底』シューズと『薄底』シューズの負担のかかり方の違いをお伝えしていきます。
私はフルマラソントレーナーとして活動をしている佐藤義了と申します。
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今回は「ランニングシューズの『厚底』と『薄底』の話。」と「注意すべき関節とは?」をお伝えしていきます。
冒頭にもあるように現在のランニングシューズは厚底が全盛期と言われるほど、さまざまなメーカーさんが軽量でかつ、反発力に優れたシューズを開発されています。
でもこのブームが来る前は超軽量を突き詰めた薄底シューズがブームでした。
私が学生時代のおよそ15年ほぼ前はそもそも厚底シューズなんてものはランニングはおろかスポーツに無縁だったと思います。
調べてみると厚底シューズが世界的に初登場したのは2016年のリオデジャネイロオリンピックから。
当時エリウド・キプチョゲ選手(ケニア)がナイキの試作品をはいて出走し、金メダルを獲得したことがきっかけだったそうです。
(当時、ほとんどの選手は薄底シューズを履いていたそうです)
簡単ですがこうした時代背景から、厚底が出始めてからまだ歴史は浅いです。
調べた記事ではこのようなことも書かれていました。
当初、大学陸上部のある選手は『厚底シューズは自分には合わない』と言っていたそうです。
しかし、筋トレやフォーム改善に取り組むなど試行錯誤しながら使う過程で、記録が向上し『違和感なくはけるようになった』と言っていたそうです。
こうして記録だけ見ると大きく変化したシューズのみに注目が集まりがちですが、記録向上の背景にある本質的な部分は『グッズの進化』が『トレーニングの進化』を促進していることだとこの一言からも想像できます。
なのでシューズはあくまで既製品。
これを念頭に置いて、シューズに履かれないようにしていかなければなりませんね。
少し長くなりましたが、本題へ入ります。
今回お伝えする項目はこちら!
『厚底』と『薄底』の使う関節が違う
まずはそれぞれのシューズの違いを簡単に見ていきましょう。
それぞれの特徴
『厚底』
- 地面接地時の衝撃吸収
- ソールの形状で足底面が前へ転がりやすい
- 反発力がある
『薄底』
- 比べると軽い
- 地面の感覚を掴みやすい
- 自分が基準となる走りができる
これらが身体にどのような影響を及ぼすのかをお伝えしていきます。
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使う筋肉の違い
主に違いを先に述べると
「厚底では大腿部の筋肉、薄底ではふくらはぎの筋肉」を使います。
これらを解説していきます。
『厚底』はどうして大腿部の筋肉をよく使うのかというと、厚底によって衝撃吸収がされることとなったので、力を発揮する部分が股関節周囲の筋肉になりました。
逆に『薄底』で衝撃吸収する際は足部で行い、それに伴い力を発揮する部分も足部周囲のふくらはぎが中心となっていました。
そして勝負をかける時などスピードを上げる時には主に股関節や大腿部の力を使います。
『薄底』では足部で衝撃吸収をし力を使っていたため、この場合は足部で走ることよりも股関節を使った走りがメインになっていました。
でも『厚底』は始めから股関節を使い続けています。なのでここからスピードを出すにはより股関節の使い方が重要になってきます。
ここで注目されているのが、内転筋が上手く使えるかだそうです。↓
注意すべき関節とは?それぞれの上手い使い方
先ほども述べたように『厚底』は股関節を多用します。
現代は厚底が主流になってきつつあり、股関節や股関節を補うための大腿部の筋肉の状態がカギになります。
なのでまず、注意すべき関節は股関節にあります。
こうして股関節周囲の筋肉をたくさん使う状態は、逆を返すと怪我にも繋がりやすいです。
私はSNSでよく股関節に着目した投稿をしています。
とある記事では『厚底』と『薄底』の筋肉使用部位と活動強度を研究した内容が書かれていました。
それを要約すると
『厚底』は股関節を主働とし股関節や大腿部により多くのストレスが作用し、
『薄底』は足関節主働で推進力を獲得するため下腿部により多くのストレスが作用すると書かれていました。
そこで『厚底』は内転筋群の使い方が重要とされています。
なぜかというと、股関節の屈曲も伸展作用するからです。
(足を前に出すのも、後ろへ引くのも働くからです。)
股関節は足を前に出す腸腰筋、後ろへ引く大殿筋など主に作用する筋肉がそれぞれがあります。
ただ、股関節を多用する『厚底』ではそれだけではなく大腿部にある内転筋群の力も必要になるということです。
こうしてシューズによって地面の捉え方が違うため、筋肉の使い方も違ってきます。
あなたが思い浮かぶ足の使い方に近づけるための参考になれば幸いです。
これらを把握していい意味で身体を変えていきましょう!
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